問21 2016年1月実技資産設計提案業務
問21 問題文
香川孝太さん(38歳)は、父(69歳)と母(65歳)から下記<資料>の贈与を受けた。孝太さんの平成27年分の贈与税額として、正しいものはどれか。なお、父からの贈与については、平成26年から相続時精算課税制度の適用を受けている(適用要件は満たしている)。
<資料>
[平成27年中の贈与]
・父から贈与を受けた金銭の額:1,800万円
・母から贈与を受けた金銭の額:300万円
[平成26年中の贈与]
・父から贈与を受けた金銭の額:1,000万円
※平成26年中および平成27年中に上記以外の贈与はないものとする。
※住宅取得等資金に係る贈与はないものとする。
<贈与税の速算表>
(イ)20歳以上の者が直系尊属から贈与を受けた財産の場合
(ロ)上記(イ)以外の場合
1.680,000円
2.790,000円
3.820,000円
4.950,000円
問21 解答・解説
暦年課税の贈与税に関する問題です。
平成27年1月1日以降の贈与からは、20歳以上の子・孫が直系尊属から受けた贈与財産は特例贈与財産として、税率と控除が優遇されます(それ以外の贈与財産は一般贈与財産として従来通りの課税)。
また、相続時精算課税を選択すると、その後は撤回できず、同じ贈与者からの贈与についてはすべて相続時精算課税が適用されます(暦年課税を選択できません。)。
従って本問の場合、父親からの贈与は相続時精算課税の対象となり、母からの贈与は特例となります。
相続時精算課税の適用を受けると、特別控除2,500万円までの贈与には贈与税がかからず、2,500万円を超える部分については一律20%で課税されます。
よって、父からの贈与額は1,000万円+1,800万円=2,800万円ですので、このうち300万円については20%の贈与税となります。
300万円×20%=60万円
次に、母からの贈与額300万円は特例贈与財産で、暦年課税の贈与税の基礎控除は110万円ですので、贈与税は速算表より以下の通り。
(300万円−110万円)×10%=19万円
従って、平成27年分の贈与税額は、60万円+19万円=79万円
従って正解は、2.790,000円
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