問10 2015年9月実技資産設計提案業務
問10 問題文
明石由美子さん(55歳)が保険契約者(保険料負担者)および被保険者として加入している生命保険(下記<資料>参照)の保障内容に関する次の記述の空欄(ア)〜(ウ)にあてはまる数値を解答欄に記入しなさい。なお、保険契約は有効に継続し、かつ、特約は自動更新されているものとし、由美子さんはこれまでに<資料>の保険から、保険金・給付金を一度も受け取っていないものとする。また、各々の記述はそれぞれ独立しており、相互に影響を与えないものとする。
<資料/保険証券1>
<資料/保険証券2>
・由美子さんが現時点(55歳)で、突発性難聴で20日間入院した場合(手術は受けていない)、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は( ア )万円である。
・由美子さんが現時点(55歳)で、初めて乳ガン(悪性新生物)と診断され10日間入院し、給付倍率40倍の手術(1回)を受けた場合、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は( イ )万円である。
・由美子さんが現時点(55歳)で、交通事故で即死した場合、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は( ウ )万円である。
問10 解答・解説
生命保険の保障内容に関する問題です。
突発性難聴で20日間入院した場合、保険証券1の定期保険特約付終身保険から疾病入院給付金が支払われます。
※疾病入院特約の給付対象:病気の治療を目的とした入院
疾病入院特約は、入院5日目から支給されるため、4日目までは支給対象外です。よって、20日間入院した場合は、20日−4日=16日間が支給対象期間です。
給付金合計額=疾病0.5万円×16日間=8万円
また、乳ガンで入院・手術をした場合、保険証券1の定期保険特約付終身保険からは疾病入院給付金・手術給付金・女性疾病入院給付金、保険証券2の終身ガン保険からはガン診断給付金・ガン入院給付金・ガン手術給付金が支払われます。
※女性疾病入院特約:女性特有の病気(乳ガンや子宮筋腫など)や女性の発症率が高い病気(甲状腺の障害等)による入院
保険証券1の給付金は、入院5日目から支給されるため、4日目までは支給対象外です。よって、10日間入院した場合は、10日−4日=6日間が支給対象期間です。
保険証券2の給付金は、入院1日目から支給されるため、10日間入院した場合は、10日間が支給対象期間です。
よって、乳ガンで手術1回、10日間入院した場合の保険金合計額は、
保険1:疾病0.5万円×6日間+手術0.5万円×40倍+女性0.5万円×6日間
=3万円+20万円+3万円=26万円
保険2:ガン診断100万円+ガン入院1万円×10日間+ガン手術20万円=130万円
1〜2の合計:26万円+130万円=156万円 となります。
最後に、交通事故により死亡(即死)した場合、保険証券1の定期保険特約付終身保険からは、終身保険・定期保険特約・傷害特約からそれぞれ保険金・給付金が支給されます。
なお、不慮の事故で180日以内に死亡した場合、傷害特約が上乗せされます(災害割増特約も同様)。
※傷害特約:不慮の事故による死亡・身体障害が支払対象(障害の程度に応じて給付)
※災害割増特約:不慮の事故による死亡・高度障害が支払対象
よって、保険証券1の定期保険特約付終身保険で支払われる死亡保険金合計額は、
終身200万円+定期1,000万円+傷害500万円=合計1,700万円 となります。
また、保険証券2の終身ガン保険からは、「ガン以外による死亡」として死亡給付金が支払われます。
よって、本問の保険で支払われる保険金・給付金合計額は、
死亡保険金1,700万円+死亡給付金10万円=合計1,710万円 となります。
従って正解は、(ア)8(万円) (イ)156(万円) (ウ)1,710(万円)
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