問28 2014年5月学科
問28 問題文択一問題
金融派生商品に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.オプション取引は、将来の一定期日または一定期間内に、あらかじめ定められた価格で原資産を売る権利または買う権利を売買する取引である。
2.オプションの買い手は、売り手に対してプレミアム(オプション料)を支払うことになる。
3.先物取引は、取引時点において、現在価値の等しいキャッシュフローを交換する取引である。
4.ヘッジ取引は、現物と反対のポジションの先物を保有することなどにより、価格変動リスク等を回避または軽減することを狙う取引である。
問28 解答・解説
デリバティブ(金融派生商品)取引に関する問題です。
1.は、適切。オプション取引は、原資産を将来のある期日・期間内に、特定の価格で「売買する権利」を売買する取引です。
先物取引と似ていますが、原資産ではなく、売買する権利自体のみの売買であるため、買い手はオプションの価格のみに損失を限定することができます。
2.は、適切。プレミアム(オプション料)とは、オプションの価格であり、オプションがどれくらいの価値があるかを示すものですので、オプションの買い手は、売り手に対してプレミアム(オプション料)の支払いが必要です。
3.は、不適切。先物取引は、未来の売買について、ある価格での取引を保証するものです。取引時点で現在価値の等しいキャッシュフローを交換する取引とは、スワップ取引です。
「現在価値の等しいキャッシュフローを交換」とは、要するに「将来にわたって発生する利息を交換」することで、同通貨での固定金利と変動金利を交換する金利スワップや、異なる通貨の利息を交換する通貨スワップ等があります。
スワップ取引は、将来の金利変動リスクを管理する手法として、金融機関や企業で採用されています。
4.は、適切。ヘッジ取引とは、買いポジションをもっているときに、決済せずに同時に売りポジションも設定(両建て)するといったように、現物と反対のポジションの先物やオプションを保有すること等で、価格変動リスク等を回避・軽減する取引です。
買いポジで損失が出ても、売りポジで利益が出るため、損失を相殺できるわけです。
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