問53 2010年9月学科
問53 問題文択一問題
遺産分割に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.指定分割とは、被相続人の遺言による相続分の指定や分割方法の指定に基づき分割する方法である。
2.被相続人が遺言で遺産の一部についてのみ分割方法を指定している場合、残りの部分について、共同相続人は、その協議により、遺産の分割をすることができる。
3.協議分割の場合、必ずしも法定相続分に従う必要はないが、相続人の中の特定の者の取得分をゼロとすることはできない。
4.遺産の分割について、共同相続人の間で協議が調わない場合、各共同相続人は家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てることができる。
問53 解答・解説
遺産分割に関する問題です。
1.は、適切。指定分割とは、被相続人の遺言で指定された相続分や分割方法に従って、遺産を分割することです。
2.は、適切。被相続人が遺言で遺産の一部だけ分割方法を指定している場合、遺産の残りについては、共同相続人同士の協議で分割できます。
3.は、不適切。協議分割の場合、必ずしも法定相続分に従う必要はなく、相続人の中の特定の者の取得分をゼロとすることも可能です。
(相続の放棄をしなくても、協議分割で合意が得られれば、相続分をゼロとできるわけですね。)
4.は、適切。遺産の分割について、共同相続人の間で協議がまとまらない場合、各共同相続人はそれぞれ家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てることができます。
なお、調停でもまとまらない場合は、自動的に審判手続が開始され、家事審判官(裁判官)が審判します。
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