問11 2021年9月実技損保顧客資産相談業務

問11 問題文と解答・解説

問11 問題文

Aさんの2021年分の所得税の算出税額を計算した下記の表の空欄(1)〜(4)に入る最も適切な数値を求めなさい。なお、問題の性質上、明らかにできない部分は「□□□」で示してある。



<資料>所得税の速算表

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問11 解答・解説

所得税の算出税額に関する問題です。

所得税の算出税額を計算するには、まずその人の総所得金額を計算する必要がありますが、総所得金額は、大雑把に言うと、総合課税の所得を合計し、損益通算した後の金額です。

本問では、給与所得と一時所得(一時払変額個人年金保険の解約返戻金)は総合課税の対象です。
一時払の養老保険や個人年金保険・変額個人年金などを契約から5年以内に解約(満期による契約満了含む)した場合、金融類似商品として受取差益に20.315%の源泉分離課税となります(復興特別所得税を含む)。
従って、一時払変額個人年金保険は契約から5年超であり、解約返戻金は一時所得の収入金額として総合課税の対象です。

給与所得は既に840万円と明示されているため、ここでは一時所得を算出します。
一時所得=収入額−収入を得るために支出した額−特別控除50万円 ですので、
一時所得=610万円−500万円−特別控除50万円=60万円

さらに、一時所得は、総所得金額を算出する際に、その2分の1が合算対象です。
よって総所得金額に算入される一時所得の金額は、60万円×1/2=30万円
従って、(1)の正解は、300,000(円単位)

よって、Aさんの総所得金額=給与所得+一時所得×1/2
             =840万円+60万円×1/2=870万円

次に、地震保険料控除の上限は所得税5万円・住民税2.5万円で、所得税では支払った保険料全額が控除され、住民税では保険料の2分の1が控除されます。
よって、地震保険料が1.2万円の場合、所得税では1.2万円、住民税では0.6万円の控除となります。
よって、(2)の正解は、12,000(円単位)

次に、2020年分からは、所得税の基礎控除は納税者の合計所得金額が2,400万円以下であれば48万円となり、2,400万円以上になると段階的に控除額が引き下げられ、2,500万円超では0円です。
なお、住民税の基礎控除は2021年分から43万円になります(2020年分までは33万円)。
従来は所得税の基礎控除は38万円でしたが、2020年分からは10万円引き上げられ48万円となりました。ただし、その分給与所得控除や公的年金等控除は10万円引き下げられているため、多くの会社員や年金生活者にとっては税負担に変更はありません(青色申告している個人事業主で電子申告等の要件を満たす場合は減税)。
よって(3)の正解は、480,000(円単位)。

次に、課税総所得金額、算出税額を計算して求めます。
課税総所得金額=総所得金額870万円−所得控除合計340万円=530万円
算出税額=課税総所得530万円×20%−42.75万円=63.25万円
よって、(3)の正解は、632,500(円単位)

以上により正解は、(1)300,000(円) (2)12,000(円) (3)480,000(円)
(4)632,500(円)

問10             問12

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